こんにちは!
世田谷パン祭り2024 プロジェクトに参加している、昭和女子大学世田谷パン祭り商店会魅力発信チームです。

2021から始動した三宿四二〇商店会インタビュー企画「やっぱり三宿が好き」。第8回は、黄色と黒を基調としたお店の外観も魅力的な、名物ベーカリー「ブーランジェリー ラ・テール」さんへインタビューさせていただきました。

ブーランジェリー ラ・テール
ブーランジェリー ラ・テール(以下、ラテール)さんは、「ラ・テール 洋菓子店」の姉妹店として、2002年道を挟んで向かい側にオープンしました。

「自然に生きる」という企業理念のもと、素材にこだわった多種類のパンを焼き上げています。今回は、ラテールさんの商品に対するこだわりや、三宿に対する思いをお伺いしました。

Q:お店の名前に込められた思いをお聞かせください。
「ラテール」はフランス語で大地とか地球という意味があります。人に集まるというだけではなくて、ラテールという考え方に集まってくれて、そこで力を発揮して世に貢献できるお店にしたいという思いがあります。生産者の顔が見える素材をできるだけ使いたいし、なるべく産地を訪れて自分たちの目で確認して栽培方法や栽培に対する思いを聞いています。あとは、できる限り添加物は使わないとか有機認定を取得した素材を使ったりしています。

Q:「自然に生きる」という企業理念がとても魅力的だと思いました。素材へのこだわりをお聞かせください。
ラテールとして、美味しいものからしか美味しいものは作れないという考え方でやっています。重ねていく美味しさというよりは、引いていく美味しさと言えますでしょうか。素材が持つ本来の美味しさを追求することが一番良いのでは、と考えています。
そのため、生産地を訪れて栽培方法を見させて頂いたり、仲卸の方と直接お話しするなど、関係性も大切にしながら工夫をしてこだわりを深めてきました。

Q:三宿にお店を構えたきっかけをお聞かせください。
お菓子の事業を始めるにあたって色々候補地を1年ぐらい探しました。三軒茶屋も検討していましたが、物件が見つからず帰路に着いていた時に、たまたま今のお店の物件が貸物件になってるのを目にしたのがきっかけです。
ここにすると決めてからは、本格的に色々検討しました。三宿は住宅街で人が住んでいる、道幅が広くて車が停めやすいといった利点があります。アクセス面では、三軒茶屋駅から徒歩15分ほどかかるためデメリットとも言えるかもしれません。それでもわざわざ足を運んで来たいと思って貰えるようなお店でなければ、長きにわたって続けることは出来ないという思いがあり、この場所でお店を構えることに決めました。

Q:商店会に加盟した理由は何ですか?
世田谷パン祭りが始まってまだ間もない頃に、地元のお店のオーナーさんや三宿四二〇商店会の方たちが協力して参加されていることを伺い、会長の間中さんからお声がけ頂いたことがきっかけです。
場所が好きで訪れる人、多様な層の住民の方など三宿には様々な人が集まります。三宿が持つ地域性と、パワーを持った人が集まるこの場所で、何か新しいことができるのでは!という期待もあり、商店会へ加盟しました。

Q:商品を通じて、地域の方と繋がっていると感じるエピソードはありますか?
26年経営していていろいろありますね。赤ちゃんだった子が七五三や誕生日に毎年ケーキを買いに来てくれたり、二十歳の成人式で着物を見せに来てくれたりしました。
あとは、毎週土曜朝7時のオープンに合わせて2年程通ってくれていた親子がいました。その方達は、転勤でドイツに行かれてしまったのですが、ラテールのパンが恋しいというスタッフの励みになるようなメールをくれたこともありました。

Q:人気商品は何ですか?
プリンやクリームパンですね。材料が少ないからこそ当店のこだわりや目指す味がわかる商品です。

Q:季節のおすすめ商品はなんですか?
和栗のモンブランです。朝、炊いて剥いたものを使用しているため在庫確認の電話が来るほど人気です!

Q:今後の三宿に期待することはなんですか?
実際に住んでいるファミリー層、ビジネスマン、感度の高い人など多くの人に誇ってもらえるお店にしていきたいですね。

インタビューを終えて
素材へのこだわりやラテールという考え方に人が集まって欲しいという強い思いをお聞きしました。特に、地域の方と繋がっていると感じる具体的なエピソードが大変素敵だと感じました。インタビューを経て、三軒茶屋・三宿地域の方と関わらせていただく機会が多い私たちにとっても、ラテールさんと地域との関わり方は大変勉強になりました。地域性を知り、自分から近づいていくことで新たな出会いや学びが生まれると感じました。
季節ごとに新商品もでるとのことで、また足を運んでみたいと思います。
貴重なお話をありがとうございました!

2024年10月
インタビュー・文:木村、古越、米丸(昭和女子大学 人間社会学部 現代教養学科)