こんにちは!世田谷パン祭り2025 プロジェクトに参加している、昭和女子大学世田谷パン祭り商店会魅力発信チームです。

2021から始動した三宿四二〇商店会インタビュー企画「やっぱり三宿が好き」。第10回目。今回は、SIRCARS 人事部の角屋桃子さん、ケータリング事業部の桐越弘奈さんへインタビューさせていただきました。

SIRCARS
SIRCARSさんは、主にケータリングサービスを行っているお店です。「時間ドロボウとして、世の中をゴキゲンにする」というキャッチフレーズの元、「ゴキゲン」になれる時間を食事で提供しています。

今回は、お店に対する熱い思いや、三宿の印象など伺いました。

Q:お店の名前の由来をお聞かせください。
お店の名前は「SIRCARS」と言います。みんなが想像する賑やかな雰囲気のサーカスとは違って、「SIR」と「CARS」の2つの単語に分けることができます。「SIR」は、お客様から頼まれた時の返事で「イエッサー」ということがあるじゃないですか。その何が何でもお答えしますという意味を込めました。「CARS」は「どこまでも車で届けます」という意味です。この2つを合わせて「 SIRCARS」とし、サーカスと読むことで賑やかで華やかな雰囲気のサービスを表現しています。

Q:「時間ドロボウとして、世の中をゴキゲンにする」というお考えについてお聞かせください。
このキャッチフレーズはコロナ禍に生まれた言葉です。コロナ禍で外に出られない時間が多かった時に、家で好きなことに夢中になったり、美味しいご飯を食べたりしてあっという間に時間が過ぎることがあったと思います。こうした心が奪われる瞬間のことを私たちは「時間泥棒」と呼んでいます。その時の言葉を今のサービスにも繋げています。

コロナ禍当時、私たちはオンラインケータリングを行っていました。また、地域の方にお弁当やオードブルを届けることで、おうち時間をご機嫌に過ごしてもらえるような取り組みをしていました。そこから「みんなの時間を盗んで世の中をご機嫌にする」という思いに繋がりました。

Q:三宿にお店を構えられたきっかけは何でしょうか。
三宿は、都会でありながら落ち着いた雰囲気がある場所だと体感しました。また、食や文化にこだわりを持っている方々がすごく多いと感じています。私たちの会社にも「世の中にないものを作りたい」「他がやっていないようなことがしたい」と考えている仲間が多く集まっているので、その雰囲気にも合っていると考えました。感度の高い方が多い地域で、人との繋がりを大切にしたいと考えたため三宿を選びました。

Q:三宿四二〇商店会にご参加された理由をお聞かせください。
三宿に住んでいる方やお店を経営されている方たちは、本当にフレンドリーな方が多いです。この商店会の活動を通して、新しい出会いや他店とのコラボレーションなどのきっかけになると思い参加させていただいています。

Q:今後の三宿に期待されていることがあればお聞かせください。
今後は商店会を通して他の地域の方々と自社の商品を使いイベントを行えたらと思います。イベントなどを通して世の中に三宿の魅力をどんどん発信する機会に期待しています。

Q:最近では、ケータリングサービス1本に絞って活動されているとお伺いしたのですが、ケータリングサービスを始めた理由やきっかけは何でしょうか。
もともと結婚式の二次会パーティーの代行の事業部をやっていまして、その事業部をやっている時に、お客様に感動を届けるというサービスを大事にしていました。一から自分たちが作ったもので喜ばせたいという思いがあり、そこでケータリングサービスに可能性を感じました。ケータリングでは、料理だけでなく、現場の空間装飾などサービスも含めてすべて自分たちでやっています。キャッチコピーが「想像を超える驚きで、アガる時間を」ということになっていて、それを自分たちで一から作ったものでお客様に提供することで実現しています。

Q:企業様などの社内イベントをターゲットにしているように感じたのですが、ケータリングサービスでのお客様のターゲットはどのように考えていらっしゃいますか。
お客様に関しては三宿には限定していませんね。最近では千葉の学生さんから依頼を受け、大人数でのパーティーを行いました。また今度は三重に伺い、サービスを行う予定です。お店を三宿に構え、三宿で作っていることを強みにしながら、東京を越えて全国にサービスを展開しています。なので、地域で限定すると三宿だけではないですが、お客様層で言うと企業様、企業のレセプションパーティーや企業様の年に一度の絶対に成功させたい大事なパーティーなどをターゲットにして任せていただいております。

Q:ホームページを拝見してサプライズ精神や人の心を躍らせることを大切にされていると感じました。ケータリングサービスを行う上で大事にされていることや心掛けていることなどあれば教えてください。
主な仕事として営業を行っています。営業と言ってもお客様がパーティーをやりたいとお問い合わせが来たときに、こういうのはどうですかと提案するなどお客様と最初から接することがとても多いですね。ご提案するときやお打ち合わせをするときにもお客様に楽しんでいただけるようなわくわくするような提案を意識しています。また、その提案したときの内容が、当日を迎えたときにさらに期待や想像を超えるようなサービスをお客様に提供できるように心がけています。

Q:サーカスさんが提供するお料理について、強みとなる商品はございますか。
ローストビーフに一番力を入れています。ケータリング1本と言ったのですが、「THE ROAST BEEF」というecサイト(オンラインでギフトを全国に冷凍で届ける事業部)もやっているんです。これはコロナ禍でオンラインケータリングが始まったときと同じタイミングで始めました。サーカスのローストビーフというブランドで全国にお届けしています。

さらに、ローストビーフに関してお話しさせていただくと、ローストビーフショーというものも行っているんですよ。5キロほどの大きなお肉の塊をお客様の前に出してその場でカットするところを見せる演出をするなど、料理を食べるだけではなく見た目やパフォーマンスなど演出も含めて、お客様が喜んでいただけるような商品を作っています。料理の味はシェフや栄養士が、装飾はテー ブルコーディネーターが担うなど徹底しています。

Q:その他、力を入れていることがございましたら、教えていただきたいです。
また、ローストビーフにはもも肉を使うのですが、特に柔らかい、稀な部分を使うため、油や筋の部分は無駄になってしまってい、端材となっていることが課題でした。そこで5年前くらいから、それらを無駄にしないように、ミートパイを作り始めました。経済産業大臣賞もいただいております。今では、肉を全部使い切ろうというプロジェクトも行っており、カルパスやミンチで作れるハンバーグなどとしても活用の幅を広げています。三宿でもパン祭りなどのイベントに出展させていただき、ミートパイなどの商品を販売しているので、皆さんも食べる機会があるかと思いますので、ぜひ。

インタビューを終えて
インタビューの端々からただお料理を提供するだけではない、お客様にわくわくと感動をお届けしようとされている姿勢が伝わってきました。また、食材を無駄にしない環境にやさしい取り組みは、持続可能な社会が目指される今だからこそ、さらに注目を集めるようになるのではないかと思います。

終始、明るくお話しいただき、その和やかな雰囲気が、キャッチコピーにも繋がっているのだと感じました。事前の質問になかったことについてもご丁寧にお答えいただき、ありがとうございました。お忙しい中、私たちの取材にご協力いただき、誠にありがとうございました。

2025年10月
インタビュー・文:杉、田所(昭和女子大学 人間社会学部 現代教養学科)